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暗闇の中、黒子は一人でいた。手には水晶があった。
水晶は暗闇の中で青く輝きを増していた。水晶の中には白い焔が揺らいでいた。
「はぁ…はぁ、……」
呼吸が乱れて、心拍数が上がっていた。手には汗がべったりと浮き出ていた。
何を思うのか、黒子は怯えていた。
信じていた慶輔から言われた「祟りを起こせ」が、心の中で強い怒りに変わっていた。
だけど、慶輔君の為だから──
覚悟を決めると、水晶を高く掲げた。
パリーン、
水晶は綺麗に砕けた。中にあった白い焔は、天井に昇り、消えた。
黒子はその場に泣き崩れた。
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