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こんな綺麗な自分でいたかった。
これが彼女の望みだった。
「××××はん、近藤さんですよ」
襖の向こう、他の遊女の声がした。
待ち人である近藤勇が来たらしい。
それでもちっとも嬉しくなかった。普段は近藤さんが来るだけで心は華やかになるが、今日だけは優れなかった。
「今日は体調が優れへんから、帰らしてくれへん? 」
「珍しいですね。××××はんが嫌がるなんて…」
遊女は残念そうに言うと、下に降りた。
再び空を見上げて、ため息をついた。
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