第一部 一話 始まり

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背筋に嫌な汗が流れる。緊張や暑さなどではない、得体の知れない者への恐怖である。 遥か先にある街灯でさえ、恐ろしく見える。 庵奈は足を止めた。 わかっているのに、足を止めてしまった。 いる──! 見ちゃダメ。振り返ったらいけない!! 心の中で呟くが、脳の中にある好奇心がそれを許さなかった。 恐る恐る、後ろへと振り返る。
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