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「庵奈~、帰ってきたの?」
リビングからお母さんの声が聞こえた。台所で調理する音も混じっていた。
それを聞いた瞬間、全ての警戒心が解かれた。
靴を乱暴に脱ぎ捨てると、リビングへと駆けた。
リビングには父さんが新聞を読みながらビールを飲んでいて、お母さんは何かを作っていた。いつもの風景、いつもの食卓。
でも、何か違和感を感じた。
いつもの風景だが、何かが異なっていた。
「もう、遅くなるなら連絡ぐらいよこしなさいよ」
「えっ!?」
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