二話 言言─ゲンゲン─

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新垣新火<シンカ>は寺の階段に座っていた。 何もやることはなく、ただぶらぶらとしていた。いつもは皆と遊んでいるのだが、今日だけは違っていた。 それは転入生についてだ。そいつは登校初日から行方不明になってしまった、らしい。一部の奴は神隠しにあったと、言っているが、実際のとこはわからなかった。 新火はじっと、村の方を見る。 ───この村は、おかしい それはこの寺を中心とした、都市伝説だ。都市伝説と行っても、それほどではない。一種の怪談話程度だ。 だが、村人はそれを大きく騒ぎたて、『悪夢』と呼んでいる。
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