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「彼女を責めてはいけない。彼女は閉じ込められてから、一度外へ出ていない」
「…だからなんだよ。昨日、教室にいたぞ」
「えっ!」
あまりのことに驚いてしまった。
南京錠でしっかりと閉じ込めていたはずだ。なのに外へ出ていた。
まるで──人ではないように。
妖姫は微笑みながら、立ち上がった。
「…『悪夢』にはね、理解者が必要なの。その『悪夢』を理解することで、そこから脱出できるの」
「つまり今回の事件を起こしているのは、『悪夢の理解者』と言うことだな」
「そうね」
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