第一部 一話 始まり

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でも、闇はそれを隠す。見えない何かを庇うように闇の触手は、のびる。 ─ずる、 そいつはベッドの淵から登る。赤い錆びたような手が布団を掴み、這い上がる。 そいつは長い髪を前に垂らしながら、血走った眼で見つめる。 悪寒が背中を走る。
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