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やがて両親は身動きひとつすらしなくなっていた。姿はあまりに無惨で人型を残していなかった。
新火はどうすることも出来なかった。死体を片付けようにも、どうすればいいのかわからなかった。
「…やりすぎたかしら? さて、死体は泡となり消えるかしら。それとも、陰となりて塵逝かしら?
どっちにしろ、全て私が消すことにはかわりないのだから」
妖姫は満面の笑みで死体に手を触れた。すると、死体は泡となり消え失せた。
リビングは何事もなかったようにしん、とする。
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