三話 査定

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慶輔と新火が死体を発見することになったのかは、つい二十分前に遡る。 新火は誰もいないリビングで、一人考え事をしていたときだった。 玄関に置いてある電話機が鳴り響いた。 「もしもし……」 『新火?』 「この声は慶輔か!?」 受話器の向こうから、慶輔の声が聞こえてきたのだ。 「珍しいな、お前から電話がくるなんて」 『ははは、そうだ今から村外れの井戸へいかない?』 「今からか?」 『うん。集合場所はバス停でね』 「冗談きついぜ」 電話を切ると、新火は急いで戸締まりを確認すると、家を出た。 村外れの井戸までは二十分ぐらいで着くが、道は舗装されていないところを歩くしか、行けない。
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