三話 査定

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十分後、新火は慶輔が待つバス停へと着いた。 ひっそりと静まりかえったバス停に二人は、無言のまま睨み合っていた。別に恨みや怒りといった感情ではなく、これから起こることを確認しあっていた。 「……慶輔、これから起こることは【悪夢】なんだよな…?」 「うん。さっき、妖姫から言われてね。だから君を呼んだんだよ」 「!! 妖姫が来たのか!?」 「うん。あの井戸の近くで悪夢が発生したらしい」 「………」 押し黙った新火は腕時計をちらっと見た。 現時刻は十時ちょうどだ。何が起こってもおかしくない時間だ。
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