三話 査定

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そこは草が生い茂った古い井戸だった。ここの井戸は二十年近く使われていなく、一種の心霊スポットになっている。 そんな不気味な井戸に【悪夢】がはびこっていた。 「……君は悪夢の始まりを知っている?」 「悪夢の始まり…?」 「そう。人々の恐怖や畏れがある一定の数値を越えたとき、それは巨大な影となる。……それが、悪夢の始まり。 だけど、悪夢の理解者だけは違うんだ。悪夢の理解者は次の悪夢の創造者となるんだ。 …恐らく、今の悪夢はそんな感じなんだろうね。だから、妖姫とは何の関係もないんだ」
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