三話 査定

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両目を閉じ、深い闇の底に意識を集中させる。 次々と過去の悪夢が甦り、道をつくる。遥かその先、あの子の笑顔が甦る。 ───真の闇は、誠の中にある。 ───闇に浮かぶ白き光を導け! 新火は目を開ける。 「なぁ…」 「なんだい?」 「昔読んだ本で、ある女の子が不思議の国へ行ったんだ。女の子はハートのトランプに追いかけられて、夢から覚めたんだ」 「…………………」 「もし、これもそうなら覚めるかな? ──俺はこの悪夢を否定する!!」
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