四話 終わらぬ悪夢

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長い黒髪。どこかの中学の制服。セーラー服の赤いリボンが妙に浮き出ていた。 彼女の名前は──■■ 何故かあったこともないのに、その名前を知っていた。思い出そうとすると、頭が疼いた。 彼女は柔らかい笑みを浮かべ、そっと手を差し伸べる。 「この悪夢の本当の支配者を探しなさい。でなければ、この村の悪夢は消えない」 「……悪夢の、本当の支配者は……」 庵奈はその名前を知っていた。だが、何故かその名前を言えない。 「さ、始まるわよ」 彼女は不気味に微笑んだ。
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