五話 集う光

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「…………」 「この手が一番手っ取り早いだろう」 「……これ、壊していいのか?」 「……………」 新火と冬刃はお互い沈黙した。壊してはまずいような空気になっていた。 だが、悪夢はまだこちらへと近づいてきている。どうやら、祠だけが壊れて、中の水晶は壊れていないようだ。 庵奈は祠の残骸をどかして、水晶を探した。 「……あった」 瓦礫の中に確かに水晶はあった。 薄紫の小さい水晶で、水をあしらった紋章が刻まれていた。 どうやらこれが封印の水晶らしい。 庵奈はそれを高く掲げて、地面に強く叩きつけた。
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