24人が本棚に入れています
本棚に追加
ゾクッ…!
(いる……! だが、間に合わない)
新火は素早く振り返ったが、視界は闇に覆われていた。
そう。奴らと戦う際に気を付けなければならないことがひとつだけ、ある。それは、“悪夢”を畏れてはいけない。
畏れた瞬間、悪夢の力は何倍にも膨れ上がる。“悪夢”は“畏れ”そのものだ。
新火は背後に忍び寄る悪夢に、畏れてしまった。
「う、あああぁぁあああああぁぁああああァァ!!」
新火の身体は脳天から真っ二つに引き裂かれ、右半分は穿り<ホジク>出された。見るからに残酷な死に方だ。
身体が裂かれる度に血は、祠に飛び散る。
最初のコメントを投稿しよう!