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空はやがて明るくなり、皆の姿がはっきりと見えた。皆の身体には異常は無く、普通だった。
だが、それでも慶輔の違和感は薄れなかった。
「…朝だ。この続きは今晩にしょう。とりあえずは、家で休息をとることだよ」
慶輔は柔和な表情で家へと向かっていった。その後ろ姿は魍魎を背負う者のように見えた。
庵奈と冬刃はその後ろ姿を睨み付け、慶輔が見えなくなるまで待っていた。
やがて完全に見えなくなると、二人は頷き別れた。
二人は家に帰ると、絶望した。だが、それと同時にこの事態の重大さがわかった。
それは…人々が永遠の夢の世界から目覚めないと言う、残酷な事実だった。
人々は道端で倒れ、寝ていた。
その夢から覚めるのはいつになることだろうか、彼はその行方を静かに見守った。
───To be continue..
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