1日目

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 SHL 現在はSHL。 つまり、小学校や中学校で言うところの朝の会だ。 僕は2-Aに振り分けられていたのでこのクラスに居る。 周りを盗み見るとちらほらと去年、同じクラスだった奴が居た。 因みに、去年一緒に行動していた藍前 千早も一緒のようだ。 藍前 千早〈アイゼン チハヤ〉は去年、唯一ずっと僕に付いてきていた男子生徒だ。 カケモチ部部長をしている。 僕は先生の長ったらしい話を右から左に聞き流しながら、さりげなく教室全体を見渡していた。 見たこと無い顔もちらほらと…。 まぁ別にどうでも良いけれど。 特別、変化が有るってわけでもなさそうだ。 担任の先生は去年僕のクラスを担当していた浅チャンこと浅原 和雅〈アサハラ カズマサ〉だ。 因みに担当顧問はカケモチ部だったりする。 「おーい。灰音。今俺が言ったこと立って言ってみろ。」 しまった…。 バレたか。 まぁ2年目だからバレるのも仕方がないか。 浅チャンに余所見をしていた事をバレてしまい、僕は仕方なく仕方なく席を立った。 『浅チャン。聞いていませんでした。千早ー後で教えてー。』 こーゆー時は千早の出番。 「相変わらず潔いと来たか。千早ー。後で教えてやれ。」 流石、浅チャン。 学習したんだね。 去年、散々苦労したもんね。 まぁ、僕のせいだけど。 「俺を巻き込むなよ!?ってか浅チャンも諦め良すぎだ!!」 相変わらず、キレの良いツッコミどーもありがとー。 千早、浅チャンは学習したのだよ? 千早も学習したらどー? ツッコミはとりあえず自由人に巻き込まれるんだよ。 「『だって、めんどいんだもん。』」 あ、今年初。 浅チャンとのハモリ。 僕が話すとたいていいろんな人とハモるんだよねー。 「灰音は兎も角。……浅チャンまで…。」 浅チャン…僕がめんどくさいの? 「今頃気づいたのかよコノヤロー。」 ありゃりゃ? 『…声に出てた?』 「思いっきりな。」 いつの間にかボケ二人ツッコミ一人の漫才にクラス中が笑っていた。 .
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