1日目

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2時間目・LHR。 チャイムが鳴り終わって少し遅れて教室に入ってきた浅チャンと同時に入ってきた千早。 なぜ一緒だったんだ? まぁ、いっか(笑) どうせ部活だろうしー。 「灰音。委員会決まったか…?」 うーん。 『一応?』 (なんだそりゃ…まぁ決まったなら良いか) 「どこ?」 『美化。男子はこの美少年事おかんね。』 僕は美少年を指差して言った。 「Σ幸村か!?幸村…お前コイツになんか食わしたか?」 浅チャンと千早は凄く驚いた顔をして、僕の真ん前まで来て、僕の頭を浅チャンが鷲掴みした。 痛いよ。 浅チャン。 千早もなんか恐いし…。 怒ってる? 「え?」 美少年なんかいきなりの事で驚いてるし…。 『餌付けなんかされてないよ。浅チャン、美少年、僕の母さんに似てない?』 浅チャンのネクタイを軽く引き、美少年を再度指差す。 「あ。確かに春花さんそっくりだなこりゃ。」 しばらく美少年を見つめた浅チャンは納得したのか、僕の頭をグリグリ力強く撫で始めた。 いだだだだだだ。 力入れすぎだから…。 浅チャンの馬鹿力!!!!? 「……で、お前は気に入ったのかー。」 納得した顔で浅チャンはグリグリするのを止めた。 『yes!!ママンだよママン!!I like youだよ!!』 そう言った僕に浅チャンは呆れながらも柔らかく慈愛に満ちた微笑みを浮かべ僕を今度は優しく撫でてくれた。 僕は気持ちよく猫のように目を細めた。 .
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