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さらさらと花が舞い、いつもの道が華やかに色付き始めた春。
誰よりも目立つあなたがやって来た。
自己紹介で私の方が緊張してて、浮かれてしまって、ニヤニヤ見つめていたんだけど。
「俺、別に友達とかいらないんで、別に覚えなくていいんで」
そうしてあなたはさっさと空いた席に着いた。
衝撃的過ぎて今でも忘れられないあの日。
周りのクラスメイトの視線も気にかけず、最低限な相槌だけで毎日を過ごして、本当に。
退屈だったんじゃない?
最初の四季は、外を眺めてそれなりに授業をこなし、ただひたすらに1日が過ぎ去るのを退屈そうに“見つめて”いるようだった。
気のせいだったら幸せだったかな?
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