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真っ直ぐに私と目を合わせながら、口をひらく安西君。きちんと一から順番に話をしてくれた。
彼女は幼なじみの妹だということ。昨日他校に絡まれているのをみつけ、助けたということ。昔からよく告白されていたがきちんと断っていたということ。
もちろん…彼女ではないということ。
昨日はそのまま家へ送り届けるため、一緒にいたらしい。駅前は混雑していたので電波が悪く、電話を早めにきりあげたそうだ。
今日の朝は花園さんが勝手に行動したことらしい。あれからしっかり話しあって、今後はそういうことはしないように言ったそうだ。花園さんをほったらかしにすると幼なじみが煩いので、きちんと話してから私に話そうとしたらしい。
「ごめん。美緒ならわかってくれるって…勝手に決め付けて何も言わなかった俺が悪かった。」
最後にそう呟いて、安西君は俯いた。
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