3502人が本棚に入れています
本棚に追加
No.28 永遠の愛
── 三年後の6月‥
あたしは、ホテルのテラスから沖縄の海を眺めていた。
晴れ渡る空の青と、キラキラ輝く海の青の調和が幸福感を更に増幅させていく。
「ママ、スゴく綺麗♪」
薄いピンクのワンピースを着た星那は、6歳になっていた。
「綺麗な海やね。」
あたしは、星那に微笑んだ。
「セナは、ママが綺麗ってゆーてん。ドレス似合ってるよ♪」
星那は、ニッコリ笑った。
白いウェディングドレスが潮風に揺れる。
「このドレス、チューリップみたい。ママがデザインしたんでしょ?」
「うん。ヨウ君からの誕生日プレゼント。」
あたしは、ちょっぴり照れながら視線を海に戻した。
「セナも着たいなァ。」
生花で飾られた長いベールの裾を頬に当て、星那は、うっとりしている。
「行きましょうか。」
係りの人に促され、あたし達は神父さんと陽が待つビーチに向かった。
最初のコメントを投稿しよう!