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別に別世界というものを信じた訳じゃない。だけど、退屈過ぎるこの現状が、少しでも変わるなら……。
そう思って僕はハンドルを右に切る。
なんら変わらない町並み。
過ぎ去っていく景色は、夕日を浴びて赤く染まっている。
「はっ、別世界なんてある訳無いか……」
そう思いながらも車を走らせていくと、そこには見たこともない程、真っ暗なトンネルが見えて来る。
「何だ……これ……」
思わず僕は心の声を吐き出していた。
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