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真っ暗なそのトンネルの上には、怪しげな文字で「ここから先別世界」なんて書かれている。
車が一台通れるかどうかの幅しかない道が、真っ暗なトンネルの奥へと続いている。
怪しさ満点のこのトンネル……。
好奇心はくすぐられるが、余りにも暗くて、先に進む勇気が出ない。
かと言って、引き帰そうにも道が細くて、車を方向転換することもままならない。
「ちっ……」
舌打ちをして、意を決した僕はゆっくりと車を発進させる。
暗闇の中へと、僕の車はゆっくり吸い込まれていった。
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