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石の雨から1年後―…。
「やい、寝太郎!!今日こそは腕相撲で泣かせてやるぞ!」
「ぜーったい、ぜーっったい、負けないからなぁ!」
「はぁ…。お前らはまだ寝太郎と呼ぶか。」
男の悪政が終わり、渇いていた村は一年で見違えるほどに潤いました。
「ふふ。あまりいじめないであげてね。彼、泣いちゃうから。」
元よりもたくましくなった腕の横には、美しく笑う娘。
その柔らかい手は、腹に守るように添えられます。
今では、娘は母になっていました。
「行ってくる。」
「気をつけて。」
今日も、幸せな毎日が始まります。
愛しているから、信じれた。
信じたからこそ、幸せが。
あなたがこの二人なら、なにを呟く?
あなたが想うは?
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