エピソード6

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蓮さんと一緒にいるという事がどういう事なのか。 それによって、私の人生が大きく変わるという事を・・・。 私は、全然分かってなかった。 ◆◆◆◆◆ 「おい、まだかよ?」 鏡を覗き込みながら、マスカラを塗る私に蓮さんが待ちくたびれた声で言う。 「・・・。」 さっきから蓮さんは何度も同じ事を言っている。 初めの数回は、『もう少し待って。』とか『あと少し・・・。』とか答えていた。 だけど、数分おきに繰り返される言葉に私は口を開く事もしなくなっていた。
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