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その間に私が声を掛けられる事は無かった。
でも、蓮さんは相変わらずいろんな人から声を掛けられていた。
時間が遅いせいかガラの悪い人が多かった。
その人達は、蓮さんと手を繋いでいる私を驚いたような表情で見ていた。
「ここで大丈夫か?」
「うん。蓮さん、ありがとう。」
「あぁ、気を付けて帰れよ。」
「うん。」
「じゃあな。」
蓮さんが私の手を放した。
温もりが離れた手から寂しさが広がっていく。
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