診察室

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「先生も、ない…!!」 私の手は震え出した。探っても探っても心臓らしい場所はない。 すると先生、今度は私の手を首の横にもっていった。私は上手く手が伸びずに中腰になって前屈みになった。 「ほら、脈はあるよ。だから生きてる。深谷さんも自分の脈聞いてごらん。」 「あっ、はい!」 興奮してるのに自分の鼓動が聞けないのは変なかんじだ。それでも、自分の手首に指を二本添えてみる。 「あ…あった」
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