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「疾風君は悪くないよ…
ただ…一つ聞いて良い?」
「うん」
疾風君がコクッと頷く
「前、告白されてたでしょ?その人と付き合ってるの?」
もしかしたら、変な質問かもしれない
変だとしても、僕には大きな事だった
疾風君は一瞬驚いたような顔をするが、首を振って答えた
「あの子は、断った。俺にはさ…他に好きな奴がいるんだ。」
喜んだのもつかの間、僕はショックで泣き出したい気持ちを抑えて微笑みを作った
「そっか…。その人と両想いになれるといいね。お見舞い…ありがとう。」
「ああ…」
「じゃあ、また明日ね。」
玄関のドアを閉めようとした瞬間、疾風君に腕を掴まれた
「滿は、好きな人いんのか?」
僕の好きな人は目の前にいる
僕は戸惑いながらも頷いた
「疾風君には関係無いでしょ?」
「関係あるよ。
だって…俺の好きな人は…俺の目の前にいるんだ。」
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