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「まぁ、良かったな。」 「え?」 「最低男から脱出できて。」 最低男って…と愁は言うけど。 こんな優しそうな顔してて、いや実際優しいけど。 自分に好意を持たれた瞬間に、冷たくなる。 コイツの為に泣いた女は数知れずだけど、それでも皆、言い寄る前の優しい愁を忘れられなくて、諦められない。 友達でいたいのに、って言ってた愁は、すっかり恋愛嫌い。 「ミハルちゃん、離すなよ。」 「勿論。」 その後、キスしたということを聞いて。 手、早っ! てか、お子様キスでそんなんになるってお前の経験値、どこに行ったわけ! 顔にやけすぎて崩れてる! とかいろいろ、突っ込むところはあったけど。 安心した。 こんな嬉しそうに、楽しそうに、幸せそうに。 女のこと話す愁は初めて見たから、本当。 感謝だな。 .
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