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高校二年生になった悟達には必然的に先輩という立場になる。
今まで、一番下の一年生から一つ上がって二年生になることは悟にとって、平社員から係長に昇進したようなものだった。
だからと言って、先輩という立場を使って後輩いじめをしようとは考えてもいなく、特に何もしない。
ちょっとした優越感に浸れる。
悟はこれだけで満足なのだ。
なんと小さい係長だろうか。
先生「今日はこれで終わりますが、明日から授業は少しずつ始まります。準備等を怠らないようにしましょう」
数人の生徒が軽く頷き、それを見て若々しい教師は微笑んだ。
その笑顔は、どこに行っても万人受けしそうな笑顔だった。
お決まりの挨拶をした後、四人は打ち合わせでもしたかのように、柚子の周りに集まった。
柚子「さて。この後どうする?」
柚子は楽しそうにそう聞いてきた。
このどうするは、何して遊ぶかを意味している。
悟「何でも良いな」
眞樹「同じく」
高菜「同じく」
柚子「それじゃあ決まんないじゃん」
柚子が肘を突き、呆れたような顔をしながらそう言った。
悟「そうは言われてもなぁ……」
眞樹「鬼ごっこしか思いつかないよね……」
悟「ごめん、賛同出来ない」
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