第1話 後輩

3/14
前へ
/34ページ
次へ
柚子「あ、ならさ。ウチの後輩に会ってくれない?」 柚子は思い出したように、三人に提案した。 眞樹「後輩?」 悟「それで行こう」 悟は即効でその提案に乗った。 柚子「早っ! まぁ、良いや。今連絡するから。あいつら喜ぶぞぉ」 柚子はにやけならがら携帯を取り出し、メールを打つと送信した。 高菜「その後輩って噛んだりしない?」 悟「お前の後輩象って何なの?」 すると、柚子の携帯がチカチカッと光った。 柚子「お、早いな」 柚子は携帯を開くと、文章を読み、閉じた。 柚子「校門で待ってるってさ」 高菜「尻から食われるのか……」 悟「待ってるという言葉も聞き取れよ」 四人はそれぞれの机からカバンを持ち、校門を目指した。 悟(良い後輩だと良いなぁ……先輩とか言われちゃうのかなぁ……) 悟はにやけならがら歩いていたため、周りの生徒から少々気持ち悪がられた。 そもそも、何故悟がこんなにも後輩を欲しがっているかと言うと、優越感に浸りたいだけではない。 中学の時、悟は部活には入っていたものの、面倒くさいと一年から幽霊部員と化していた。 同じ部活動の友人からも、部活に出ようと誘われたが、今日は用事があるから等言い訳をして家でゲームをしていた。
/34ページ

最初のコメントを投稿しよう!

9人が本棚に入れています
本棚に追加