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悟「……で、君は……」
悟は気になっていた柚子のスカートを覗こうとした少年の方を見ながら話すと、少年は、
「……」
黙って、柚子と女の子のハグをジッと見つめていた。
稔「ほら、先輩が呼んでるぞ!」
稔はその少年の頭を叩き、自分が呼ばれていると言う事を気付かせた。
悟(フォォォ! 先輩って呼ばれちゃったぁぁぁ!!)
何気なく言われた稔の先輩発言に心の準備をしていなかった悟は、大いに喜んだ。
悟は、後輩に背を向け思いっきりにやけ、思いっきりガッツポーズをし、周りの先輩、後輩、同級生に思いっきり引かれた。
悟が後輩を得た代わりに、沢山のものを失った瞬間だった。
「あ、ごめん。ボーッとしてて……」
稔「嘘つくなよ。お前のその言い訳は何百回と聞いたよ」
「う……」
男の表情からバレた……オーラが出るに出まくっていた。
稔「謝るならまず、先輩にだろ」
「あ、そうだ。先輩すいま……」
悟(3回目ぇぇぇ!!)
悟の喜んでいる姿に、後輩達は若干引いた。
「あ、あのー……」
悟「あ、ごめん……気に……しないで……」
稔「ははは……しませんよ……」
後輩の苦笑いを見た悟は、五秒前の自分を恨みに恨みまくった。
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