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高菜「ちょっと待て! こんな夜道に少女一人置いてきぼりにして! 悪いとは思わないのか!」
悟「夜道だったらな! 夜道だったら悪いと思うだろうな! でも今は朝だバカ!」
悟は大声で喋りながら走り、言い終わると、また真っ直ぐ前を見て走った。
高菜「いや、ちょ、置いてかないでぇぇぇ!」
こうしてようやく走り始めた高菜。
騒がしかった道路があっという間に静かになった。
「遅い!」
悟「すいませんでした」
高菜「すいませんでした」
結局二人は三分間に合わず、太い腕を組み、怒ってますオーラを出しまくりな体育教師、藤崎 熱志(フジサキ アツシ)に説教を食らっていた。
熱志「全く。去年と良い、今年と良い、お前等には学習能力がないのか!」
熱志が言うように悟と高菜は遅刻の常習犯で、過去に高菜は、しめじの妖精となり説教を逃れようとしたこともある。
結果は、火に油を注いだ。
高菜「しかし、先生。この遅刻に理由があったらどうします?」
熱志「理由?」
悟(理由?)
悟は朝の事を遡ったが、走った事しか記憶に無かった。
熱志「どうすると言われても……」
高菜「どうするんですか?」
高菜は熱志に詰め寄っていた。
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