一章:少女は目覚めた

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気がつくと、見知らぬ風景が広がっていた。 真っ白な世界。 “私”という一人の少女が、ただ立ち尽くしていた。 “私”は誰? 何もわからない。 ただ、無機質な空間の中にある一本の大樹が、風に揺らされ葉が静かな音色を奏でていた。 耳を傾けていれば、何かが聴こえてくるような気がした。 その時だった。 ふと体が動きだした。 声がしたから。 『《箱庭》へ』 疑問を抱かなかった。 楽園が待っている。 それだけで、私は歩いていた。
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