2章 2人のキョリ

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「・・・・・ハインケル?」 呼ぶ声に返事はない、外の日も完全に落ち部屋の中は暗い。 「んだよ、電気もつけねぇで・・・」 電気をつけようとスイッチを探しに行く、しかしそれを引き止める事が起こった。 「・・・ん、すぅ・・・」 !! 寝息、か・・・? (ハインケルの奴、寝てるのか・・・っくそ、可愛いじゃねぇか) 「まぁ、最近バタバタしてたからなぁ・・・そりゃ、疲れてるか」 とりあえず風邪をひかないように服を着る、目が慣れていないために着替え一つでも危なっかしい。 着替えを終えて暗い部屋の中にようやく慣れてきた目を凝らし、ハインケルの居るあたりを見てみる。 「・・・おいおい、布団ぐらいちゃんと入れよ・・・」 そう言いつつハインケルに近寄る、それと同時に胸の鼓動も早くなる。 「・・・寝てるよな?寝たふりとかじゃないだろうな・・・」 近くで見るハインケルの顔はいつも見る顔とはまた違った、柔らかい表情だな・・・。
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