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「…もういい、俺は寝るからな」
そう言ってハインケルはそそくさと布団に入ってしまった。
「あ、あぁ…おやすみ…」
言葉を投げかけても返事は返ってこない。
(やっちまった…もう…ダメだ…)
じっとハインケルを見つめて心の中で嘆く。
もう絶望するしかなかった。
嫌われた、これで終わったなど暗い考えしか出てこない。
その考えを振り払うように頭を何度も横に振り、寒くないように上着を着る。
(外の空気にでも当たればちょっとは落ち着くかな…)
そう思い、最後にハインケルを見て…哀しそうな目でハインケルを見、部屋を後にした。
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