2章 2人のキョリ

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「…もういい、俺は寝るからな」 そう言ってハインケルはそそくさと布団に入ってしまった。 「あ、あぁ…おやすみ…」 言葉を投げかけても返事は返ってこない。 (やっちまった…もう…ダメだ…) じっとハインケルを見つめて心の中で嘆く。 もう絶望するしかなかった。 嫌われた、これで終わったなど暗い考えしか出てこない。 その考えを振り払うように頭を何度も横に振り、寒くないように上着を着る。 (外の空気にでも当たればちょっとは落ち着くかな…) そう思い、最後にハインケルを見て…哀しそうな目でハインケルを見、部屋を後にした。
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