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僕は死んだ
だけどそれはなんてものでもなかった
死んだ後直ぐに幽霊になった
死んだ自分を見下ろすのは何とも言えない光景だ
僕を刺した犯人も戸惑っていた
人を殺したのに誰も騒がない
それは僕自身も感じた事だ
別に人が多すぎて手元足元が見えない訳でも無い
全く人がおらず…刺した現場を誰も見ていない訳でも無い
人は目の前にいる
犯人はもう一人近くにいた男を背中から突き刺した
そこでようやく悲鳴が上がった
しかし僕の死体には誰も目を向けない
まるでそこには何も無い様な素振りだ
犯人が暴れ回り次々と犠牲者が増えて行く
犯人はその後捕まり、被害者の名前の書かれた小さな石碑が置かれる事となった
そこに僕の名前は無く、1月が経過した今は行方不明扱いになっている
そしてなにより一番の問題は…僕の死体が回収…いや発見さえされてない事だ
完全に白骨化したそれは…ただむなしくアスファルトの上に横たわっていた
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