【真説、関ケ原】猛将伝 ～戦国絵巻～

【登場人物・後日談】

『福島正則』

武断派を見事に体現するような生き方をしてのけた、福島正則。

関ケ原の戦においては先陣争いを井伊直政に出し抜かれ、戦場では気を失うなどの不覚を見せるも、戦後半に筒井定次率いる鋼鉄の軍勢を前に一歩も引かぬ猛攻を繰り広げ、後に続く他の武士らの士気上昇に大幅に貢献したと伝えられている。

技術や経験を超越した、激情の猛将として、刻には徳川四天王以上にその武勇を褒め称えられる存在となるのであった。

最も―
終戦後に幕府が開かれ、武勇で名を馳せた徳川四天王らが次々と第一線を退き隠屯の身となるなか、この福島正則は自身の心に巣食う強い闘争本能を抑えることが出来ず、しばしば暴行事件を起こして幕府から冷遇されたと伝えられている。

しかし―
そんな性格だからこそ、激情の猛将として今日まで、名を馳せているのであろう。