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私たちがまだ小さい頃のあるとき、私は成績がいつもより良くなく、そのことで両親にこっぴどく叱られた。
その夜、大雨にも関わらず、私は家を抜け出し、公園の木の下で独り泣いていた。
少し成績が悪かっただけなのに、なんでこんなにも言われなければならないのか、と。
そのとき、目の前に現れたのは小汚いハンカチと土だらけの小さな手だった。
私は何も言わずにそのハンカチを受け取り、泣きながらいつの間にか見知らぬ子どもに説明していた。
彼は話を聞き終わると、多くの暖かい言葉で慰めてくれた。
それが私とサッドの初めての出会いだった。
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