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「東の君って誰なんですか?」
「さてね」
「上様ですか?それともその髪の毛の方ですか?」
フッと笑い、
「やはり鉄は総司に似ているな。」
意味が分からずキョトンとしていると、
「ズケズケと物を言ってくるが、嫌味にならん。」
「喜んで良いのでしょうか?」
「どうだろうな。だが、だからこそ俺はお前を死なせたくない。東の君についての解釈は、お前の好きに任せる。が、髪の毛は、総司と俺の物だ。」
「なるほど!どうりで綺麗な髪だけど、女性にしては短いと思いました。その隊服も沖田さんのですか?」
「あぁ。もしもの事があれば、一緒に俺の墓に入れて欲しい」
目元を和らげながら髪の束に視線を送り、そう言った。
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