第五章 クレムリンにて

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「核のラインは把握されているのか?」 そういうプーチンがいったのに触発されたように、サビッチも重ねる。 「お下がりのラインは?」 それを聞いたシュミチョフは、少し間をあけて、こう答えた。 「・・・どうやら、その辺りをミーシャのヤツは全貌すべてについて、ほぼつかんでいたようだ。」 「まさか、司令室のコンピューターを利用するとはな。大胆すぎて想像もつかなかった。」 サビッチが舌打ちをする。 「この際、関係者もすべてイレイズすることも考えねばなるまい。」 押し殺すような声で黒コートの男が言う。
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