第七章 CIA蠢動

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「最近CIAの動きが異常に活発です。」 ここは、アメリカABCの報道局である。確かにここ数ヶ月、CIAの活動は活発化していた。中東で多発するテロに、湾岸戦争、そしてイラク戦争。その失策の多くの原因は、このCIAの力不足と停滞によるものとされていた。 まさに、今、CIAがその存在意義をかけての、諜報活動を行っていたのである。その対象は米国にとっては非常にナーバスなものでありながら、もしこれをうまく利用すれば、CIAはたちまちその存在価値を国内外に知らしめることができる。世界の諜報活動の頂点がこのCIAなんだとPRする絶好のチャンスが来ているのだ。
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