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少し気持ちを落ち着かせて、その場で2人で話をした。
「本当ごめん。悟がこんなに怒ると思わなくて…」
「いや、こっちこそ悪かった。追いかけたりして…。でも、何でこんな事した?」
「大きなお世話なのはわかってるけど、悟、ずっと彼女いないでしょ?」
「…そうだけど」
「翔子ちゃん、いい子だし、悟の事が好きなの気付いてたから、きっかけ作ってあげたくて…」
「そりゃ、大きなお世話だな」
「…ごめん」
「明日から超気まずいだろ~」
「やっぱり告白された?」
「付き合って下さいって言われたよ」
「そっか。翔子ちゃんやるな~」
「感心してんなよっ」
「あっ、ごめん」
「まったく、真咲は…」
「悟、どうするの?」
「どうするも何も、俺、そんな気全然ねぇし」
「そうなんだ…。残念」
「あのな~っ。俺の気持ちはお構いなしかっ」
「えぇ!?好きな人いるの!?」
真咲は目を丸くして悟を見た。
悟も真咲を見つめる。
「…いや、そうじゃなくて、俺が翔子ちゃんをどう思ってるか聞けって事」
「嫌い?」
「嫌いじゃねぇよ。ただ、そういう風に考えた事はない」
「可能性ある?」
「だから~、お前、いい加減にしろよ」
「はい。ごめんなさい…」
もともと小さい真咲が、さらに小さくなってしょげている。
その様子を見て、悟が急に笑いだした。
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