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突然笑いだした悟を、真咲は不思議そうに見る。
「何かさ、やっぱり真咲って面白いな」
「はっ?」
「いや、妹だなって思ってさ」
「よくわからん…」
「まぁ、いいさ。それより、喉、渇いたな」
「そうだね。ジュース奢るよ」
「当たり前だ」
駅の中で飲み物を買い、2人でベンチに座る。
「最近、裕也と美樹と遊んでないね~」
「そうだな。向こうも忙しそうだし」
「釣り、行ったね」
「全然釣れなかった」
「そうそう。でも、楽しかったな~」
「そうだな」
「ドライブ中に、絡まれた事もあったね~」
「裕也が後ろから煽ったからな」
「信号で停まった時、相手が車から降りてきて焦った~」
「降りていって喧嘩したな」
「あれ、超やばいと思ったよ~」
「実は、俺もそう思ってた」
「懐かしいな~。また、近いうちに4人で遊びたいね」
「そうだな」
少しの間、2人は物思いに耽っていた。
すると、悟が聞いてきた。
「あのさ、男と女の友情ってあると思う?」
「えっ?何、突然」
「どうなのかなって思ってさ」
「う~ん、どうかな。でも、あるんじゃない?悟と私は友達でしょ?」
「…そうだな」
「あっ、でも、裕也も友達だって思ってたけど、好きになっちゃたか」
「そういう事もあるって事だな」
「うん。何かさ、もしかしたら、男と女の友情って、どっちか片方の永遠の片思いって感じなのかも知れないなって思った」
「…うん。…そうか。何か、妙に納得したな…」
「何~?悟、ちょっと変だよ~」
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