新学期

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新学期

とある日の休み時間。 「ねぇ。斗也の好きな人って知ってる?」 「知らない。誰々?」 女子は恋バナに花を咲かせていた。 こう言ってる私も恋バナは大好きだけど・・・ 私は静かに本を読んでいるフリをして盗み聞きをしていた。 「なんかね。・・・香が好きなんだって。」 「えっ?何て言った?」 「だーかーらー。・・・」 いきなり小さな声で話しはじめた。でも聞こえていた。 「斗也は唯香の事が好きなんだって!」 「うっそー!斗也が?」 「ぅちも聞いたときはビックリしちゃったよ!」 え?斗也は私の事が好き・・・? これは何かの間違いじゃ? ・・・?でも前もそんなこと聞いたような? あっ!亜紗美だ。前にも亜紗美が言ってた気がする。 亜紗美は男付き合いがよく男友達が多い事で有名だった。 でも、斗也って結構カッコイイかも・・・ チャラいケド意外とモテる。 斗也かぁ。いいかもね。 『ねぇ。亜紗美。前に言ってたけど斗也がぅちの事好きってホント?』 「うん。ホントだょ!本人が言ってたし。」
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