シーフBOSS

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「こりゃまた酷いな。」 「色男、心配しなくて大丈夫だ。これくらい、すぐ治る。と思う。明日は休みだしな。」 「ならいいんだが…。」 色男の優しさには涙が出そうだ。 なに、このいい人。 「ところでさ、この医者は何者?」 「あぁ。わしの親友の息子で、腕がいいんじゃよ。」 「へー。」 顔も悪くはない。 よし。 次の新刊は決まった。 闇医者×色男。 シリアスでどうだ。 よし。 帰ったら早速執筆しよう。そうしよう。 「じゃあ、気をつけて帰るんじゃよ。」 「大丈夫。こうみえてしっかりしてるから。」 俺は忘れてた宝を渡す。 「はい。ケースん中に入ってっから。後、鑑定したりなんだりして。じゃ、さらばー。ばさらー。」 俺は自分の荷物だけを持ち、館を後にした。 右肩が脈を打つように熱い。 はっきり言えば、これで死なない自分が怖い。 あ、でも前に車に轢かれた時、大丈夫だったんだよな。 なんだろう。 俺、漫画の主人公みたい。 そんな事を考えながら、俺は帰宅した。 ~シーフ:完~
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