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俺は鞄を爺ちゃんに持ってるようにお願いして、ボスらしい男の懐に飛び入る。
「一回、反省してこーいぃぃ!」
綺麗に俺のアッパーカットが決まった。
「てめーらも、こうなりたくなければ、さっさと引きな!」
「「は、はいい!」」
子分達は、ボスを連れて逃げていった。
俺は爺ちゃんから鞄を受け取り、続けた。
「爺ちゃんの家、近く?送ってくよ?」
「おぬし、強いのお。」
「そりゃあね。色々あったし。」
「…おぬし、怪盗になってはみんか?」
「か、怪盗ぅ!?」
俺は驚き、鞄を落としてしまった。
嫌、誰でも驚くだろ。
「…どうじゃろうか?おぬしなら、きっといい怪盗になると思うのじゃが…。」
「でもなぁ…。」
「…困ってる人達がいても、か?」
「…どういう事だ?」
俺は話を聞いた。
世の中では裏業界が暴れ回っている事。
それにより、凄く困ってる人達がいること。
そして、とったお金や宝石で、貧しい子供達を助けられるという事を。
「駄目かの?荷が重いか?」
「いや、やってやる。俺のこの自慢のパワーで救えるのなら、やってやる。」
「なら…」
「あぁ。その話、乗ってやるぜ!」
俺は渾身の笑みとガッツポーズで、爺ちゃんに言った。
「良かった。あぁ、わしの事はじいや、と読んでくれ。」
「俺はりゅう。RYUって読んでくれ。」
こうして、俺は怪盗になったのだ。
~始まり:完~
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