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「部屋こっちです」
俺は、親が新しくつけた家庭教師を部屋に案内する。俺は別に綺麗だとか、可愛いだとか思わない。
第一恋愛なんてしたことないし、したいとも思わない。面倒臭そうだし、好きだなんて感情がよく分からない。
「ありがとう、お邪魔します」
家庭教師は、俺にニッコリ笑いかけた。
ドサッ
部屋に入れた瞬間俺はベッドに押し倒された。目の前には女の顔がドアップでうつりこんだ。
そいつは目をうるうるさせて、顔をほんのり赤らめていた。けど俺にとってそんなのは、ただ気色悪いだけ。
「宏太くんカッコいいから食べちゃいたい♪」
「………
勝手にすれば?」
冷めた俺には、そんな事どうでもよかった。冷たい目で見れば少し驚いた顔をし、目を泳がせたがそれも一瞬で俺の服を脱がしてきた。
ガチャ
「先生、お菓子を…
ちょ、ちょっと!」
「…!」
母さんが部屋に入ってきた。そいつは驚いて俺から離れた。
「宏太に、何してるの?」
まぁ、俺は慣れてるんだ。つけられる家庭教師大体こうしてくる。まぁ、いつも母さんが来て辞めていくんだ。
「もう、あなた来なくていいわ」
母さんが、追い出すと申し訳なさそうにそいつはいなくなった。
「みんな、ダメねえ…」
もう家庭教師なんかいらねえんだよ。
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