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きっとまた母さんは、新しい家庭教師を探すだろう。もう、うんざりだよ…勉強勉強勉強で。 「宏太くんお帰りなさい」 「ただいま…」 今日もうざい学校から帰ってくると母さんが出迎えた。 「いい家庭教師が見つかったのよ。 実はね、住み込みでやってくれるっていうの」 母さんは少し顔をほころばせながら、言ってきた。 まじかよ。住み込み?じゃあ、一緒に飯食ったりしなくちゃいけないわけ?まじ、あり得ねえ。 「嫌だよ、そんなの」 「まぁまぁまぁ。もう来てくれてるのよ。光くん!」 「あっはい、何ですか?」 扉から出てきたのは俺が嫌いな、大っ嫌いな……… 「や、八乙女光!?」 「や、薮さんだ」 何で、何で、…っ! そこにいたのは、八重歯を見せた憎たらしい笑顔でひょこっと顔を出す八乙女がいた。何でよりによって俺が嫌いな大ッ嫌いな八乙女光が。 「お父さんの経営の話がうまくいってね、私明日からN.Y.に行くの。だから家庭教師+世話係やってもらおうと思って」 「何でコイツな訳?大体八乙女ってクラスで一番テスト下だぞ?」 「じゃあ、ゆっくりね♪」 母さんは人の話を聞かずにいなくなってしまった。 こうして俺と八乙女光とのアンハッピーライフが始まった。
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