恋する乙女

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私は、彼に恋をした。 彼と話したい。私は思い切って、彼に話しかけた。 「宮原君、サッカー部なんだ?」 「そうだよ」 「そっか」 「なんだよ?」 「いや…あはははっ」 そりゃ、そうだよ。だから、なんだよって、感じだよね。 苦笑いする彼におどける私。まるでピエロだ。 それでも、話すことが出来ることだけで、幸せだった。 まあ、彼からしてみたら変な奴だよね。 好きだから、彼と話したいっていう、乙女心だったの。 私って、わかりやすすぎるかも。 そんなある日、他のクラスの人からの詮索が入った。私は、数人の女子に囲まれた。 「栗原さん、司のこと好きなの?」 「えっ?なんで?」 「なんか、最近やたら司にベタベタしてるから」 「えっ!?」 「ずっと前から、のぶちゃんが司のこと好きなんだから!」 「そうなんだ、だから?」 私は、そういうことをあまり気にしない性格なので、適当に返した。 私の態度が気にくわない彼女達は、 「そういうことだから!」 と、捨て台詞をはいて、立ち去った。
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